海外FXのロスカットとは?国内FX業者のロスカット水準と比較しました。

海外FXのロスカットとは?

海外FXにおける強制ロスカットとは、含み損を含めた口座残高が一定水準に達すると、保有しているポジションが強制的に決済される仕組みのことです。

強制ロスカットが実行される水準を「ロスカット水準」と言います。

強制ロスカットが実行されると損失が確定し、口座残高が大幅に減少するため、強制ロスカットは避けなければなりません。しかし、国内FX業者に比べて、海外FX業者では強制ロスカットが発生しにくいと言われています。

こちらは、海外FX業者には、国内FX業者にはない以下のような違いがあるためです。

海外FX会社でロスカットが発生しにくい理由

  • ロスカット水準が低い
  • 最大レバレッジが高い

海外FX業者と国内FX業者のロスカット水準を比較

国内FX業者と海外FX業者のロスカット水準の違いを表にまとめました。

国内FX業者 強制ロスカット水準
GMOクリック証券 証拠金維持率50%以下
楽天証券 証拠金維持率50%以下
SBI FXトレード 証拠金維持率50%以下
海外FX業者 強制ロスカット水準
XM Trading 証拠金維持率20%以下
AXIORY 証拠金維持率20%以下
iForex 証拠金維持率0.25%以下

国内FX会社は強制ロスカットが多く、海外FX会社は20%以下と強制ロスカットが少ないです。

国内FX会社の多くは、証拠金維持率が50~100%を下回るとロスカットされます。つまり、ちょっとした変動で即座に強制ポジションが解消されて、追加証拠金まで、確定してしまう可能性があるのです。

海外FXのロスカットの相場

基本的に海外FXのロスカット率は50%以下が一般的です。

そのため、予期せぬロスカットが発生する可能性は国内FXよりも低い傾向にありますが、ロスカットが発生すると大きな損失になりがちです。

とはいえ、ゼロカット制度により国内FXのような追加証拠金が発生しないことも事実であり、あくまで傾向の一つとして理解した方が良いでしょう。

例えば、以下の有名海外FX業者の証拠金維持率は20%です。

XM:20%。
GEMFOLEX:20%。
Axiory:20%。

確かにTradeviewのように証拠金維持率100%でロスカットする業者もありますが、基本的には上記のような低い水準で、証拠金維持率を維持している業者がほとんどです。

ロスカット率を少しでも下げたい、強制ロスカットを避けたいという方は、上記3つの海外FX口座のいずれかを試してみると良いでしょう。

海外FXで強制ロスカットを防ぐ方法

強制ロスカットとは、保有資産額が一定の損失額を超えた場合に強制的に決済され、損失が発生することを指します。

そこでここでは、海外FXで取引を行う際の強制ロスカットの防ぎ方についてご紹介します。

強制ロスカットを防ぐポイントは以下の6つです。

  • 不必要なポジションを持たない
  • ポジションの両建てを検討する
  • 追加入金をする
  • レバレッジと証拠金の再確認
  • マージンコールに遅れない
  • 損切り限度を設定する

海外FX業者がゼロカットシステムに対応している理由は?

国内のFX会社ではなく、海外のFX会社だけが、こちらの制度に対応しています。

海外では、FX取引は個人トレーダーが多額の負債を抱えないようにすべきと考えられています。そのため、海外、特にヨーロッパでは、ゼロカットを約束しなければFX会社として営業できないというルールが設けられています。

また、FXトレーダーは、いざというときにゼロカットによる損失を補填することで、大きな損失を被る可能性があります。

しかし、そのような問題がない限り、安心感から取引は活発になり、利用者も増え、手数料収入だけでなくFX業者にとってもプラスになります。

ゼロカット制度のメリットは?

ゼロカット制度には、トレーダー側にもFX会社側にもメリットがあります。

ここでは、ゼロカット制度のメリットを2つご紹介します。

トレーダー側のメリット

ゼロカット制度におけるトレーダー側のメリットは、借金のリスクを気にすることなく、高いレバレッジで取引ができることです。

ハイレバレッジを利用して必要証拠金を大幅に抑えて取引する場合でも、追加証拠金は必要ありません。100円や1,000円といった少額の証拠金で取引したい場合でも、ゼロカットシステムなら安心して取引することができます。

FX会社のメリット

ゼロカット制度は、追加証拠金を負担するFX会社にとってもメリットがあります。

FX会社の主な収入源はスプレッドであるため、顧客が多く取引すればするほど利益が上がるシステムです。

ゼロカット制度は、追加証拠金ありのシステムよりも顧客に積極的な取引を促す可能性が高く、スプレッドからの収益が増えます。

また、顧客に安心感を与え、新規口座開設者数の増加にもつながります。

ゼロカットシステムのデメリット

ゼロカット制度自体にデメリットはありません。しかし、ゼロカット制度の執行ルールはFX会社によって異なります。

口座残高がマイナスになった時点で、ゼロカット制度を申請しなければならない業者もあれば、なぜかゼロカット制度を実施しない悪質な業者もあります。

ゼロカット制度があるからといって安心せず、口座を開設しようとする業者のゼロカット制度のルールを、確認しておく必要があります。